世界遺産にも登録されている二条城。その二の丸御殿の廊下を歩くと「キュッキュッ」と独特の音が鳴り、その床板がきしむ音がまるでうぐいすが鳴くような音だということから、「鶯張」と呼ばれています。二条城のほか京都の寺院にも多くみられなかでも知恩院の御影堂など建物四つ(集会堂、大方丈、小方丈)をつなぐ廊下(約550メートル)が有名です。
この鶯張、近年までは侵入者を知らせる防犯用の仕掛けだとの説が一般的だったのですが、実際はそんな大層な仕掛けではなく、そもそもは着物の裾が釘の頭にひっかからないように釘頭が床面に出ない廊下を設計したところ、その構造上の問題から結果として音が出るようになったのだそうですよ。床下で目かすがいという金具を取り付け、根太と床板を固定するという構造になっていて、乾燥によってかすがいが緩みこすれて鳴るようになるとのこと。
知恩院は2018年まで修理中でしたが、修理を担当していた京都府教育委員会によると、うぐいす張りの廊下はもともと音を出すことを目的とした仕組みではないため、修理で廊下のかすがいを締めなおしたから、しばらくのあいだは音が出なくなるというとのこですよ。
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